
陸上競技とは
走る、跳ぶ、投げるなど、ほとんど道具を使わずに基本的な体力などを勝負に記録などを競うスポーツ。
走種目を主体にするトラック競技と、跳躍や投擲を主体にするフィールド競技に分かれる。また、マラソン等の道路競技は競技場外の公道を走ることになる。
陸上競技のはじまりは紀元前776年の第1回古代オリンピックにさかのぼる。 近代オリンピックは1896年に開催されたアテネオリンピックにはじまり、常に実施競技としてあり続けるとともに、オリンピックの花形種目として世界各国に普及する。 日本でも陸上競技組織の活動は19世紀になって行われるようになった。 これには学校においてスポーツ体育が実施されるようになった影響もある。

スポーツと体の成長
体の成長は機能系別に異なる。
筋肉の発達は思春期から発達するため、筋力トレーニングは14~18歳ごろからはじめ、筋持久力は13~14歳ごろからはじめるとよい。 骨の成長は16~17歳ごろまでなので、強力な筋活動はそれ以降がよい。
全身持久力(心肺機能)を支える循環機能は25歳ごろピークがみられる。
運動機能は8~13歳ごろまでに脳神経系が発達するため、反射運動の繰り返しにより敏捷性、平衡性が高まり、その運動量を増やすと器用さが上達し、大脳の前頭葉、前野の訓練となり、自信、意欲がつく。 全身反応時間は12~13歳ごろまでに、タイミングやテンポの把握能力は8~9歳ごろ、緩衝能力は13~14歳ごろで成人の水準になる。
運動機能が発達する小学生のうちに運動能力を伸ばすため、ジグザグ走りや跳び箱、ボール蹴りなど陸上クラブでは色々な動きや遊びや走りをおこなっています。

超回復
「超回復」ってなんかカッコイイ名前。
陸上クラブできつい練習をするととても疲れ筋肉は痛めつけられます。 そして家に帰っておいしいご飯を食べてゆっくりと寝ます。 すると痛めつけられた筋肉は24~48時間かけてゆっくりと回復します。 するとなんとビックリ!トレーニング前より筋肉はパワーアップするのだ。 筋肉に言わせると…「このおれ様(筋肉)がやられるとは、ちっ!こんどは負けねーぞ!」 これを超回復と呼び、これを繰り返して足が速くなるのだ。

骨や筋肉を知って走りを考える
手足の筋肉は1つの骨についているのではなく、多くの筋肉は関節をまたがって付いていて、その間接を動かす。
走るためにはもちろん全身を使い、全身を1つとして考えるが、1つ1つの間接をどの筋肉が動かしているか、その関節はどんな形でどの範囲で動くか、その筋肉はどこから始まり、どこに付いているか、それを知って1つ1つの骨や筋肉を動かすことに集中し、感じ、はじめて自分の体をコントロールすることができ、そして速く走るということを考えることができるのだ。
まずは図をみて筋肉を覚えよう。
全身の骨、筋肉を覚えた上級者は全身の神経がどのように通っているか覚えよう。
通常走る動作は無意識に行っている。 しかし陸上はさらに速く走ろうと練習する。 自分の体にもっと速く動けと命令する。 しかし自分の体を知らなくては命令できない。 自分の体の土台である骨格を知り、骨の上に付いている筋肉を知り、筋肉を通っている神経を知り、はじめて自分の体に速く動け、こんな風に動けと命令しそのように動かすことができるようになるのだ。

よくあるスポーツ障害の原因と対策
●足がつる(筋けいれん)(こむらがえり)、筋肉はせきずいから運動神経を通って動きの命令がされるが、原因によって調整がうまくいかない状態。
原因・①まわりの温度の急激な変化(準備運動をしっかりしよう) ②体内の水分不足(汗をかいたら水分をとろう) ③体内の電解質不足(野菜などしっかり食べ、塩分、鉄分、カルシウム、カリウムをとる) ④その他、疲れているとき、緊張しすぎたとき 対策・原因を取り除き、筋肉をゆっくり伸ばす。このとき強く伸ばしすぎないこと。
●熱中症(熱射病、熱疲労、熱けいれん) 原因・汗や暑さにより体内の水分や塩分がたりなくなり、けいれんを起こしたり、頭痛、めまい、おうと、脱力感をおこす。 対策・すずしい所で横になり、水分や塩分をとる。
●ひざまわりのじん帯が痛い(オスグット、がそく炎、シンスプリント) 原因・走ったりジャンプをすると、足には体重の10倍もの力がかかるため、くりかえし行うとじん帯が炎症をおこす。 対策・練習前後には準備運動やストレッチをしっかりとおこない、筋肉をやわらかくし、じん帯への衝撃をやわらげる。安静にすることと、運動後に痛むところを冷やす。
コーチもみんなの体調には気をつけていますが、初期にはわかりにくいものです。がまんせずに自分の症状や体調を伝えてください。

スポーツと栄養
何を食べれば速くなるの? アスリートだからといって特別なものを食べたり飲んだりするわけではありません。 練習によって使う分、さらなる身体づくりに必要な分をおいしい食事によってバランスよくとることです。
①主食。 ごはん、パン、めんは、運動するためのエネルギーになります。頭を使う時も必要です。
②おかず。 肉、魚、卵や豆腐などのたんぱく質はトレーニングによって筋肉をつくります。
③野菜。 ミネラルやビタミンを含み、体調を整え、腱やじん帯を強化します。
④牛乳。 成長に必要なビタミンやカルシウムをとりましょう。牛乳が飲めない人は、チーズやヨーグルトでもOK。
⑤果物。 ビタミンをとり、体調を整えよう。
①~⑤をみると、図のようないつも食べるごはんになるので、残さずしっかり食べましょう。

小学生短距離① 練習を考える
運動会で1番になりたい! 足が速いってカッコイイ! そんな気持ちが大切です。 でも、思っているだけでなく努力しなければなれません。 じゃあどんな努力をすればいいの? どれだけ努力をすればいいの? 小学生の全国平均では男女ともに年間0.4~0.5秒くらい速くなっているので、それ以上を目指そう。
少なくとも週に2,3回は練習してほしい。クラブは週に1回なのでそれ以外にも家や学校や遊びの中で走る時間を作ろう。
練習は走ることはもちろんだが、小学生の内は特に運動神経を向上させるため、それ以外にも、サッカーや鬼ごっこ、鉄棒、体操など色々なこともしよう。バランス能力や手足をうまく動かす能力が増し、それが体全体を使ったむだのない効率のよい走りにつながります。
クラブの練習ではラダーやミニハードルや動き作りによって、身体の使い方を覚え、運動能力を高める練習を重視しています。
速くなるためには自分の現在の力を知り、明確な目標を持ち、目標を達成するためにどうしたらよいかを知り、それを実行することが必要です。

小学生短距離② 土台作り
足が速くなるというピラミッドを高くするためにはしっかりとした土台が必要です。
まず、足が速くなりたい、一生懸命練習するぞという陸上への気持ちを強く持つことです。
その上でどんな練習をしたらいいの?
速く走れるようになるためには走る練習がもちろん基本です。
基本の練習をおこなった上で、さらに腕立てや腹筋など力強さを高めたり、ストレッチをおこなってしなやかさを高めたり、ラダーなどすばやさを高めるトレーニングなど、基礎能力を高める練習をおこないましょう。
特に小学生の内は身体を上手く使えるようにすることが大切です。これはすぐにできることではありませんが、上達の速さは違っても練習によって必ず向上することができます。遊びなども取り入れながら少しずつ上手く身体を使えるスポーツのための土台作りをおこないましょう。

小学生短距離③ しっかり見る、聞く、考える、行う
まず速くなるために足の速い人の走り方をよく見てみよう。スタートのしかた、フォームをしっかりと見て、マネしてみよう。
コーチのアドバイスもしっかり聞いて、覚えておきましょう。ノートを作って、練習内容やアドバイスをメモするのもいいですね。
そして、基本はあっても、自分の身体の感覚は違うものです。
大きく走っているように見えても、足の回転の速さを意識しているという事もあります。
自分の走りの感覚を大切に、しっかりと考えて、コーチのアドバイスも取り入れて練習しましょう。
足の速い人の走り方ってどんなのかな?
ただきまった練習をおこなうだけでなく、見て、聞いて、考えて、実行しましょう。

小学生短距離④ 腕振り、軸、接地、足の切り替えし
①まずは、ヒジは90度のまま前後にしっかりと振りましょう。後ろでヒジがのびない、ワキが開かないように、後ろまでしっかり振るように鏡でチェック。
②硬い地面ではねるゴルフボールのようにはじくようなキックで走りましょう。足がビュンビュン前へ出るように。後ろへけることを考えすぎると回転が遅くなりますよ。
力がはいりすぎないように。手先、足先はリラックス。
はじくようなキックのために、体の軸はまっすぐ地面をキックした力が体に伝わるように。体がそったり、ぎゃくに曲がったりしないように。
練習で8割の力で走ったときにはトントンと地面からの力が身体に伝わるのが感じれるように。
③地面ではじかれて足が前へドンドン前へでるように。前のほうに足をついて後ろのほうまでキックしては1歩は大きくは走れますが遅くなります。
Ⓟ重要ポイント!最後に一番重要なポイントですが、「リラックス」、「しなやかに」などのキーワードが出てきましたが、イメージでは昔のおもちゃの「でんでん太鼓」のように体幹の軸をしっかりと持ち、体幹から力が伝わり、リラックスした腕や膝下がしなるムチのように振り出されることによって、大きく!速く!ダイナミックに!美しく!走ることができます。
これが小学生の短距離で重要なポイントと考えていますので、小学生のうちにそういった感覚をつかんでほしいと思いますが、言葉ではなかなかイメージしにくいと思いますので、陸上クラブの練習の中で少しずつ感覚をつかんでいきましょう!

小学生中・長距離①
はじめに
中・長距離のシーズンがやってきました! でも、そもそも中距離って何mから何mまでなの?
実は明確な規定はないのですが、トラック種目ではつぎの線引きが一般的です。
短距離 100m~400m
中距離 800m~1500m
長距離 3000m以上
日本の冬のレースといえば「駅伝」。 チーム対抗で抜きつ抜かれつの展開になる駅伝は、様々なドラマを生みだし、選手・観客に受け入れられてきました。
ひきかえ、海外の冬のレースといえば「クロカン」。 やわらかい不整地を走るので地面からの衝撃が少なく、自然にバランス感覚を養えるので故障が少ない・故障しにくい身体をつくるトレーニングになります。

小学生中・長距離②
普段なにげなく走っているジョギングも一工夫すればとても良い練習になりますよ。
しんどい練習の日と楽な練習の日を組み合わせましょう。
しんどい練習は「ポイント練習」と呼び、インターバルやペース走で目標タイムを設定したりします。
「ポイント練習」の間の日をゆっくり走るジョギングなどで血の流れを良くして体の回復を助けます。ただゆっくり走るのではなくフォームのチェックなどしましょう。
強いチームは必ずといっていいほど「朝練」をしています。朝食前にジョギングをおこなうと体の脂肪が燃えやすい体質になります。
空腹で低血糖になりしんどくなった時のためアメをポケットに入れておくと安心です。

小学生中・長距離③
しんどい練習の日と楽な練習の日を組み合わせますが、そのしんどい練習について。
①、インターバル…速く走るのと、ゆっくり走るのをくり返す。例えば校舎を10週走るとき、1,3,5,7,9週目は速く走り、2,4,6,8、10週目はゆっくり走る。走る距離や速く走る距離やスピードをかえることで、持久力やスピードなど目標にあわせた練習にします。
②、レペテーション…全力走を完全な休憩をはさんでくり返す。例えば校舎を2周全力で走り、10分休んで、もう一度2周走る。インターバルより、スピード重視の練習です。
③、ペース走…決まった距離を一定のペースで走る。レースより短い距離を速いペースで走ればスピード練習。レースより長い距離を遅いペースで走れば持久力の練習になります。
④、起伏走…アップダウンのあるコースを走ります。上り坂では、心肺機能と身体を進める筋肉が鍛えれます。下り坂では、速いピッチになれ、衝撃を受け止める筋肉がきたえれます。
いずれの練習も毎日ではなく、2~3日に1回ぐらいにしましょう。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。

小学生中・長距離④
これがなければ始はじまらない、ランニングシューズの選び方
①足にあわせて調節できるヒモかマジックテープのクツを選ぶ
②地面を蹴りやすいように靴底はつま先が少し反り上がっていること
③足がクツの中で動かないようピッタリ合うクツを選ぶ
④地面を蹴りやすいように足の指の付け根で曲がるクツを選ぶ
⑤靴底に適度な厚さ、弾力があること
⑥通気性が良いこと
⑦はじめは軽すぎないクツを選ぶ
カッコイイからだけで選ばないように
同じ表示サイズcmでもクツによって幅や高さ長さなど異なりますので、必ず試し履きをしましょう。
特に成長期は「どうせすぐ大きくなるから」と、大きめのサイズを選びがちですが、きつすぎ、ゆるすぎのクツはケガの元です。
面倒ですが、クツをチェックしてちょうどよいサイズのクツを履きましょう。

水分補給
運動により上がった体温を汗をかいて下げますが、体内の水分が減ると運動能力が下がり、練習の効果が低下するだけでなく、熱中症などの危険が高まります。
では、いつ、どれくらいの水分を取ればいいのでしょう。
水分補給のタイミングは練習前、練習中30分おき(休憩のたび)、練習後にそれぞれコップ1杯程度取りましょう。
水分の量は体の大きさや汗の量により、個人差があり、体重の減り方が2%以内が目安です。
練習前40kgの人が練習後に39.2kgになっていたら水分が足りないということです。
体調を整えて元気に効果的な練習をしましょう。

リレー①
・リレーの起源は19世紀後半のアメリカで、荷物を運ぶ馬車をヒントに数人の選手でバトンを受け渡す競争が発案され、距離もはじめは4人で1マイル(1609m)を走るのが一般的でした。
・バトンの長さは28~30cmと決められています。
・テイクオーバーゾーンとは4×100mRで第2走者なら、スタートから100m地点の前後10m(体ではなくバトンの位置)でバトンを貰わなければなりません。この20mをテイクオーバーゾーンと呼びます。さらに助走はこのテイクオーバーゾーンの手前10mからおこなってもよい。
・バトンを落とした場合、バトンを拾うためにレーンから離れてもよいが、走る距離が短くなってはいけない。
・リレーはメンバーの100mの合計タイムより短くすることができます。
一番の理由は助走をつけて、トップスピードでパスをもらえるからです。
そして、第1走者はスタートが得意な選手、第2走者は一番速い選手、第3走者にコーナーが得意な選手、第4走者に直線の強い選手と、個性にあわせた順番をきめます。
チームで力をあわせた結果は最高の喜びですね。

リレー②
バトンを受け取る手は前の走者が右手なら左手で受け取り、左手なら右手で受け取ります。同じ手になると足が当たってしまうからです。あらかじめメンバーで持ち手は決めておきましょう。
まずバトンを受け取る者が待つ位置を決めます。テイクオーバーゾーンの少し手前が良いでしょう。次にどの位置まで前の走者が来たら走り出すか決めます。待っている位置からクツ20個分くらい手前が良いでしょう。決めた位置は土なら線を引くか、競技場なら小さなテープなどで目印をつけます。(競技後には必ずはがしましょう)
目印まで走ってきたら全力でスタートします。後は見ないようにしましょう。後の者は手渡せる位置まできたら「ハイ」と声をかけます。前の者はその合図で手を出します。手はぶれないように、わたしやすくするため手のひらを相手に向けます。後の者はバトンを押し込むようにわたします。
2人の速さや背の高さ、個性などがありますので、何度も2人で息が合うように練習しましょう。